インプラント治療において患者さんと歯医者さへのの安心した情報提供。また、歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士、歯科関係者の情報ネットワークを造る勉強の場です。

インプラント情報ネットワーク

インプラントの利点と欠点/歯医者さんの仕事

 歯医者さんの仕事は時としてお口の中の建築家です。歯はその中の建築物です。その目的は固い物を砕く、ちぎる、切る、と言うことになります。また、時には町の審美的な美しさも奏でることとなります。
 建築物はしっかりとした土台の上になければなりません。口の中では歯槽骨と言うことになります。それがゆるんでくる病気になることを歯周炎と言います。歯科医師は土台の管理、建物の管理、またその修復を行っているのです。
 建物は時として壊れることもあります。たとえば虫歯、外傷、これは交通事故や、石を噛んだりしたときなどです。歯科医師はそれを修理し、修復して機能させていくのです。お口の中を修理、修復、いわゆる治療することで、口だけではなく本来の目的である患者様のお口の中の健康、そしてこのことは心の健康、患者様の全身管理へとつながっていくのです。


歯について

―― 口の中で歯は一人ではいられない

 人間は調和の中で生活していると思います。人は町を作り、国を作り暮らしています。人間の口の中も一つの町なのです。歯はその中の建造物です。それには機能があります。町は時として工事が必要です。渋滞があったり公害があったり、時としてその機能を失う時があります。しかしお互いが助けあり寄り添いその機能を調和させているのです。機能を発揮するためには周囲との調和が必要なのです。歯は建物と同じように周囲との調和を必要とします。お互いに助け合い、支え合ったりして調和しているのです。


歯を失うこと

 歯科医師は必要と判断して時として歯を抜くことがあります。それは口の中でその歯が機能できなかったり、機能させるために十分な強度がなかったり、またその地盤が悪かったりして保存できないときに行います。
 建物には寿命あります。定期的なメンテナンス、修理、修繕が必要です。歯もそうです。しかしそれには限度があり、その限界を超えたときに歯を抜くこととなります。


歯を失った後

 歯を失ったあと、何らかの形で治療をしていかないと歯は移動してしまいます。それは調和が崩れたためにおこります。歯を抜いた後は、そこはひとまず傷ができます。建物が壊れた後、きちんと撤去しないと荒れ果ててしまいます。きちんと片付けないと、きちんと治らないのです。土地もきちんと整理しておかないと、また新たな建築物はできないのです。


失った後の治療

 整理された土地には、また新たな建築物ができあがります。そして町が復活します。
 荒れ果てた土地には大きな開発が必要です。それは町をも変えてしまうこともあります。いわゆる総義歯などがそうです。一般的に失った箇所を作るには、通常の歯科治療ではブリッジが使用されます。いわゆる橋です。また大きな欠損には、義歯コンビナートのような物です。これらを用いて周囲と調和をはかります。しかしそこには大きな欠点があって、力学的計算や今後の予後についての検討が行われていないのです。


インプラントの利点

 インプラントの治療は周囲の組織との調和を中心に治療を考えていきます。それは歯も含みます、その中一番大切なのは長期予後、また、その成功率です。
 この長期予後成功率を高めるためには、建築でいえば土地の改良、設計物の強度、耐久性、また予後までを含めて考えて行かなければなりません。口腔内で言えば全身状態、歯周治療、欠損補綴を総合的に考え、術前準備から、十分な強度、力学的な計算、そして長期安定予後を推測できる治療法なのです。